「ペロっ」 手を子猫が唐突に舐める。あまりにもその仕草に男は惹かれたのか、子猫を胸に抱いた。男は笑顔だった。 「よし、お前は俺が育ててやる。12月24日に拾った猫だからお前の名前は イブ だ。よろしく、イブ」 子猫を抱かえて男は再び歩き始めた。先程の愚痴を言ってた顔とは違い、男の顔は幸せの笑顔だった。 雪が降ってきた。今夜はホワイトクリスマスになりそうだ。
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