desteny??

meeco  2009-11-09投稿
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私は、麗華と電話を切った後で、すっかり食欲を無くし、近くのカフェに入って、コーヒーだけを頼み、時間を潰した。

そして、淳か、彼女の七星から携帯に電話が有るかも知れないと、ずっと、鳴らない携帯電話をテーブルに置いて、見詰めていた―\r

休憩が、あと五分程で終わろうとし、席を立とうとした瞬間、携帯電話が鳴った。
着信は、淳では無く、フリップに出ていた番号は、さっき電話が掛って来た、七星の番号だった。

胸が高鳴った―\r

淳が無事に、店へ出勤したのか―\r

それなら、淳から電話が有っても、良い筈―\r

一瞬の間に、色々な事が頭を余切った。

「もしもし・・・。」

「か・・・、香里さん?」

「う、うん・・・。あっちゃんから、連絡有った?」

明らかに、七星の声は何か、動揺していた。

「淳さんがね・・・、事故に遭ったって連絡が有って。」
私は一瞬にして、頭が真っ白になり、動悸が止まらなくなった。何が何だか、理解出来ずに混乱していた。

「事故?嘘でしょ?あっちゃんが事故なんて・・・。」

「今、店にお母さんから連絡が有って・・・。車で、走ってたら、道で小さい女の子が遊んでて、淳さんが車を停めて、危ないよ。って言いに降りたらしいの。そしたら、トラックが突っ込んで来たらしくて・・・。」

「あっちゃんの怪我は?大した事無いのよね?どうなの?」

気が付くと、彼女の七星より、私の方が、取り乱していた―\r

「重体なんだって・・・。まだ意識が戻らないって。今から、店閉めて、病院へ皆で行く事になったの・・・。」

「・・・、どこの病院?」

「恵比寿に有る・・・、大学病院。」

「私も・・・、直ぐに行く。仕事、何とか言って、抜けて・・・、駆け付ける。向こうでね。」

七星の事を、どうのと思っている暇と余裕は無かった。寧ろ、私に直ぐ連絡をくれた事に感謝していた―\r

それから走って、一旦、店に戻り、事情を話して、半日有休の許可を得て、タクシーに飛び乗り、恵比寿へと急いだ。
タクシーで、病院へと急ぎながら、麗華に電話を掛けた。既に、フライトに発ってしまったのか、電話は、呼び出さずに留守番電話に切り替わった。

七星に聞いたまま、事実を録音し、最後に、東京へ帰ったら、直ぐに連絡が欲しいと付け加え、電話を切った。
どうして、淳は、事故になんて遭ってしまったのだろうか―\r

子供が道で遊んでいるような住宅街など、普段は通らない筈なのに・・・。

麗華との約束の前にどこかに行っていたのでは―\r

色んな疑問が、頭の中で浮かんでは消えて行った・・・。






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