幸せをきみに -届け、この歌- 4

きゃしー  2009-11-09投稿
閲覧数[337] 良い投票[0] 悪い投票[0]


――中2

「なんでー?
なんでバスケ辞めたん?」

小学校から続けてたバスケを
和樹は急に辞めた。
あたしは和樹がずっと言ってた
バスケの選手になるって夢、
信じとったのに。


「んー別にぃー」

和樹の適当な答えに
あたしは苛立つ。
中学に入ってから
和樹は明らかに変わった。
前みたいなきらきらした
笑顔はないし
何に対してもやる気を
失ったみたいだった。
だから、このあとの和樹の言葉に
あたしは耳を疑った。


「それよりな、俺
軽音に入るねん」

「軽音楽部?!」

「だいぶ前に
友達にギター教えてもらってん。
それで俺、ギターやるって
決めてん!」

和樹の嬉しそうな顔を見て
苛立った気持ちも
つい穏やかになる。
こんな笑顔、
久々に見た。

「今度学校でもライブやるから
真央、絶対来てな!」



――数日後の校内ライブ

そこには久々に
あのきらきらした笑顔の
和樹がいた。
楽しそうにギターを弾く和樹を
あたしは眺めていた

そして…



「和!!」

「何?」

「うちもギター始めてん!」



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 きゃしー 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ