林道に入って数分した頃だった。
門が見え、その後ろに大きな古風のある屋敷が見えてきた。造りは日本のようだ。
裕也はその門の前で止まり裕也は門の脇ににあるインターホンを押した。
どうやら目的地に着いたみたいだ。
???
『どなたですか?』
裕也
「俺だ。裕也だ」
???
『裕也?待ってね。今、開けるから』
そう言ってインターホンから離れるとまもなくして門がゆっくりと開いていた。
裕也
「いくぞ、達也」
達也
「う、うん」
そう言うと裕也と僕は屋敷へと 入って行った。
屋敷の敷地は広く、日本庭園みたいになっていた。
ヒビキ
『すごいね……』
裕也
「師匠の趣味だ。
自然にこそ、美があるって師匠が言ってたよ」
庭園を見ながら歩いていると裕也が突然、立ち止まり辺りを見渡し始めた、その直後だった。
ガキン!!!
いきなり日本刀を持った狐色をした髪の女性が裕也に襲い掛かったのだ。
裕也はそれをナイフ付き拳銃(シルバーダガー)で受け止めていた。
???
「ほぅ……少しは腕を上げたか裕也?」
裕也
「不意打ちかよ……!あなたって人は!!」
そう言うとお互いに距離を離した。
僕とヒビキはそれをただただ見守ることしか出来なかった。
???
「フッ…どれだけ強くなったか見てやろう」
裕也
「望むところです……師匠!」
やっぱりあの人が師匠なんだ。
というより仲悪いのかな?あの二人?
と屋敷の方から一人の女の子がこちらに走ってくるのに気付いた。
???
「二人ともやめてーー!!」
裕也&師匠?
「!!」
二人はその声の主を見た。
そこには師匠という人と同じ狐色の髪を一つに束ねた女の子が立っていた。
???
「おばあちゃんも裕也も、もうやめて!!」
師匠?
「ん……すまん」
裕也
「ご、ごめん……」
そう申し訳なさそうに二人は謝るとその娘は僕に気付いたようだ。
???
「あ、ごめんなさい!
みっともない所をお見せしてしまって……
あ、申し遅れました。私、水無月柚姫(みなづき ゆずき)と申します」
そう言うと丁寧に挨拶をしたので僕もつられて挨拶をした。