達也
「えっと…桐原達也です。よろしく、柚姫さん」
柚姫
「柚姫で結構ですよ、達也さん。
それと…もう一人いますね、後ろに」
達也
「見えるの!?シャドウ・スピリットが!」
柚姫
「はい、見えますよ」
この事にはさすがにヒビキも驚いたようだった。
そう思いつつヒビキは柚姫に挨拶をした。
ヒビキ
『ヒビキ・アリーシャよ。
よろしく、柚姫』
柚姫
「こちらこそよろしく、ヒビキさん」
二人の挨拶が終わると師匠?さんと裕也がこちらにやって来た。
師匠?
「達也というのか。私は水無月彩音(みなづき あやね)。
水無月家の現当主をしておる」
達也&ヒビキ
『「よろしくお願いします」』
彩音
「うむ……ま、立ち話もなんだ家へ案内しよう」
彩音師匠は家へと案内してくれた。
家の中も外と同じぐらいの広さがあり、僕たちは客間に通された。
彩音
「……なるほど。
つまり達也を弟子にしろ、というわけか?裕也」
裕也
「はい。その通りです」
裕也はこれまでの経緯を話すと彩音師匠は状況を理解してくれたようだ。
彩音
「よかろう、弟子にしてやろう。元弟子からの頼みでもあるしな」
達也
「あ、ありがとうございます」
彩音
「ただし条件がある」
達也
「条件……?」
僕はそう言うと彩音師匠はその条件を教えてくれた。
彩音
「私はおまえに基本の型しか教えない……いいな?」
達也
「ど、どういう事ですか?」
なんだ?……イメージしてたのとはずいぶん…いや、全く違う気がしてきた。
とそんな僕の心を読んだのか彩音師匠はこう言った。
彩音
「これは水無月家が代々やっていることなんだ。すまない、達也」
達也
「あ……い、いえ…そんな………」
僕は手を横に振りながらそう言うと彩音師匠は‘そうか,と少し笑いながら言った。
こっちは、教えてもらう身なんだから文句など言えない。
彩音
「ま、積もる話は後だ。柚姫、部屋に案内してやれ。
私は夕飯の準備をする」
柚姫
「はい!こちらへどうぞ」
そう言うと柚姫は僕たちを連れて客間を後にした。