「紅璃ちゃんは、高校どこ行きたいの?」
「え・・・?え〜っと、まだ決まってないんです・・・。」
「そっか〜。やっぱ高校でも吹奏楽続けんの?」
「はい!!もちろん続けます!!」
「じゃあさ、5高なんてどうよ?」
「え?5高ですか?でも遠いですし・・・。」
「大丈夫だよw吹奏楽続けたいなら絶対行ったほうがいいよ笑」
「は、はあ〜笑。考えておきます。」
「おう、考えとけ!」
会話が途切れる。
沈黙が恐い。
つまらない女だって思われたらどうしよう。
必死に話題を探すが、頭が真っ白になってしまい、
何も思いつかない。
こうして、必死に考えてるうちに音楽室についてしまった。
「じゃ、俺、先生に言ってくるわ!
じゃね。」
「は、はい・・・。」
はあ・・・。チャンスだったのに、高校のことしか
喋れなかった。
私はただの馬鹿か・・・?
でも、5中を薦められるなんて思わなかった。
どうせ吹奏楽やるなら強いとこがいい。
「紅璃〜?」
「あ、七海。。。」
「どうしたの暗い顔しちゃって。」
「私、高校のことしか話せなかった。」
「は〜?ばっかじゃないの?
校門からココまでどれだけ距離があったと思ってんのよ〜。」
「だって、緊張しちゃって・・・。」
「もう。それが紅璃の悪い癖!
チャンスはちゃんと生かしてよねッ。
せっかく作ったのに笑」
「ごめんなさい・・・。」
「まあ、いいや。帰りがあるっしょ?
私がまたチャンス作ってあげる。」
「は、はあ〜。」
「わかったんなら早く楽器用意して!!
出席取っちゃうよ!」
「うん・・・。」