遠い遠い君へ

くろ  2006-08-09投稿
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七海の出席が終わり、練習に行く。
楽譜を取りに楽器庫へ行こうとすると、
先生と晃輝先輩が話していた。

「本当に久しぶりよね〜。 
 今日はコーチ頼んだわよ!!」

「はい!わかりました!」

「さ、じゃ、音楽室に行ってねw」

「はい!!」

晃輝先輩がこっちへ向かって歩いてくる。
どうしよう。
私は思わず、隠れてしまった。
何してんだろう・・・。

晃輝先輩は案外あっさり、私を見つけてしまった。

「何してんの?」

「あ・・・楽譜を取りに・・・。」

「あ、楽器庫?」

「はい・・・。」

「マジ?俺、も行きたい!」

「い、いいですよ。」

「うわ〜、マジ久しぶり。」

楽器庫は音楽室を出て、2階の空き教室にある。

ふと先輩の方を見ると、先輩は満面の笑みを浮かべていた。
「ふふっ。」

思わず私は吹きだしてしまった。

「え?どうした?」

「いえ、あまりにも先輩が笑顔だったので・・・。」

「マジ?俺変人じゃん(笑)
 懐かしくてさー、この階段とか、廊下。」

「そうなんですかー。」

楽器庫に着いた。

「お〜、この古めかしいドアも変わってねーなー。」

「歴史を感じますね(笑)」

「そうだね〜。」

先輩は、そう呟くとドアを勢いよく開けた。

「くさっ。
 においも変わってねえ。」

「そうなんですか?」

「うん。あ、今なんの曲やってるの?」

「今卒業式の曲やってます。」

「あ、これ?」

先輩が楽譜を引っ張り出そうとしたとき、
積み上げてあった、楽譜を張るスケッチブックが崩れおちてきた。

「きゃー。」

「あ・・・。」



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