いつもの場所で?

YOSI  2009-11-10投稿
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ラーメンを食べ終わり、例の店に向かった哲彦は、店の待合室で待つ義人を見つけた。
そこに、店のボーイが寄ってきた。
「いらっしゃいませ〜。お一人ですか?」
「ええ…まあ」
「うちは、前金制ですが…」
そのシステムは、義人から聞いてたので、「いられるだけいるよ」と言った。
「ありがとう ございます〜」と元気な声で去ってゆくボーイを、確認後、義人に話しかけた。
「人気あんのか?この店は?」
「まあな。俺達みたいな庶民には、銀座のような、高級クラブなんて無理だけど、ここは、地方紙や地元のナイト紙に紹介されてるよ」
「ヘェ〜」と、感心した哲彦だが、よもや自分の方が店にはまることになるとは、この時は思いもしなかった。
しばらくすると、「『りお』さんご指名の田中様〜」と、声がかかった。
すると、義人が、
「はい」といいながら、立ち上がった
「『田中?』なんだよそれ?」と思ったが、哲彦はなんとなく理解した。
すると、さっきのボーイが来た。
「お客様、順番でお呼びする時、お名前は、どうされますか?」
その問いに、一瞬どうしようか迷ったが、ふと新聞で見た名前の「岩井」とゆう名前を、思いつき、「岩井です」と伝えた。
「岩井様ですね?じゃあ、お呼びするまで、もう少々、お待ちください」
ボーイが立ち去った後、同伴と思われる客と、店の子が二組くらい来たが、
「なるほど…客層的には、俺らとは変わらないや…」
と思ったが、店の子の感じと自分は、果たして話が合うのか、一抹の不安がよぎった。
だが、義人の言う「彼女達は、皆頭いいよ。俺達にはない知識も身につけてる子もいる」の言葉を思い出し、不安半分、期待半分で順番を待った。
同伴の人や、指名の人が呼ばれるなかで、30分後、やっと哲彦の名前が呼ばれた。
「お待たせいたしました〜。岩井様どうぞ〜」
やっときた。
複雑な思いを胸に、哲彦は中に入った



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