「次に食材をカットする設備です。」食材を切断すると思われるノコギリ型の機械には赤い血がこびりついていた。
今日は日曜日で工事が休みの為、作業しているところは見られなかった。
「お姉さん、一体この工場は何の食材を使っているんですか?」と正和が尋ねた。
「それは企業秘密です。ですが、皆さんには後でお教えしますね。」
「そして次はプレスの設備です。ここで先程切った食材を潰します。」それは見るも恐ろしそうな機械だった。多分、食材は豚とか牛とか鳥なんだろうと実は思った。
「そして次は味付けコーナーです。ここで食材に味付けをします。」とても良い臭いがしてきた。四人は何だかお腹が空いてきた。きっと工場見学後にはここの工事で作られた出来立ての食品が食べれる事に期待した。
「そして最後は油で揚げる設備です。」なんだか今まで嗅いだ事の無い臭いだった。異様な臭いでもあり、美味しそうな臭いも混じっていた。
「ここで皆さんの工事見学は終わりです。皆さんお疲れ様でした。ここで皆さんには少し体験をしてもらいます。」
剛志は「やったぁ。ラッキー。体験コーナー、大好きなんだよな。」とうかれていた。
四人は寒い冷凍室へ連れて行かれた。「何だか変だぞ。何で体験コーナーでこんな所に連れてこられるんだ。」と健太は不思議そうに言った。
「皆様と私はここでお別れです。」とべっぴんなお姉さんは部屋に入ってこず、扉が閉まり、四人は冷凍室に閉じ込められた。
「しまった。何かワナかもしれない。」と四人は動揺する。
そこで場内アナウンスが流れた。
「Welcome to シークレット社へ。皆様にはこれから貴重な体験をしてもらいます。何と皆様には我社のシークレット社のヒューマンチップスの食材になってもらいます。是非、ご堪能を。」
四人はそれを聞き叫んで、騒いだ。しかし、もう遅かった。・・・
その後、四人の姿を見た者はいなかった。
最近、日本の津々浦々で行方不明者が出ているのだった。・・・
完結。