カバに恋する。5

ゆう  2009-11-12投稿
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「たーちゃん!何やってるのー?開けて〜」



ガチャ!

「…急に来るからビビった。散らかってるけど」
「おじゃましまーす」


窓際に置いてある金魚鉢。エリザベスにもあいさつしに行く。

「エリザベス〜元気してた?」

「あっ!!」

急にたーちゃんが大きな声を上げた。

「何?どうしたの?」

「あ…いや。エリザベスにエサやってなかったなぁって」

「も〜ダメじゃん!ちゃんとお世話してあげて…」





目が、合ってしまった。

金魚鉢越しに、ベランダに隠れていた女の人と、目が、合ってしまった。

その彼女の視線を遮るように、エリザベスがふよふよと泳いでいた。





「たーちゃん…この方、どなた?」






私は思いきり、にんじんやらタマネギやら、じゃがいも、カレールウなどなど、買ってきた材料を全部たーちゃんに投げつけてやった。

たーちゃんは黙ってそれを受け入れてた。

「エリザベスは私がもらってきます!」

金魚鉢を抱えて私は出ていった。



続く

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