彼女がくれた2つの物語#2

 2009-11-13投稿
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高校生活も一年がたち2年がたち…

そして3年になり
いよいよ最後の夏の県予選大会の前日を迎えた

家に帰り監督からもらったら背番号を見て高鳴る興奮を覚えてる…

そこえ普段は自分の家には遊びにも来ない彼女が訪ねてきた

ピンポーンとチャイムが鳴りドアが開いた

「楓いる?」

みぃの声だぁ…

「どうした?」

「明日からの試合に出るんでしょ?」

「うん…」少し自慢げにみぃに背番号を見せた

「楓、部屋ちょっと借りるね」

そう言うと彼女は自分の持っていた背番号を取り上げ自分の部屋に入った
彼女の持ってきたバッグから裁縫のセットを取り出し

「あたしに背番号を縫わせて」

そう微笑んだ…

「楓…いよいよ最後の夏だね。」

一言彼女が言った

彼女が背番号をユニホームに縫ってる間、照れもあり彼女に背中を向けながら会話をしていた

「背番号、縫えたよ」

「ありがとうね」

「明日はスタンドから応援してるから」

そう言うとみぃは

「バイバイ楓…」

彼女は帰っていった

1人になった自分は背番号の付いたユニホームに手を通してみた

「ん?」

背中の辺りに何か違和感が…

ユニホームを脱いで背中、ちょうど背番号の辺りだった

背番号の真ん中に四角い小さな物が縫ってあった
「なんだコレ?」

直ぐにみぃに電話をかけた

「みぃ?背番号に何か縫った?」

彼女は小さく笑い

「うん…お守りだよ」

「何で?」

「今までずっと野球頑張ってきたご褒美だよ」

「直接渡してくれたら良かったのに」

「それぢゃダメなの…私の思いと一緒にグランドで試合をして欲しいから背中にお守り入れたの…」

みぃからそんな言葉が返ってくるとはおもわなかった

「わかった…明日からの試合頑張るよ」

そして最後の夏の大会を迎えた…

その時に

この夏で全てが無くなる事など考えもしなかった

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