奈々とライアンの夫婦生活♪DRAGON LOVER番外編☆4

木村蜜実  2009-11-13投稿
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会社へ行く姿ではなく、ジャージ姿で出て行ったライアン…。

何処行ったんだろ…。

あたしは少し、ライアンを気にしだした。

アンリが言った事…。
子供の戯言かもしれない。
でも…
不安になる…。

『疑うのは早い』
ハーンが言った事が頭から離れない。

やっぱり…。
違う…。

あたしが疑ったから…。
ライアンが怒った…。

どうしよう…。

台所でぼーっとしていると、携帯が鳴る。

ライアンからの着信。

「もしもし?会社は?今どこにいんの?!」
あたしは電話に出た途端、質問しまくる。

『会社は休んだ。さっきごめんな…。今から出て来れる?』

「ん…。すぐ行くから、何処行けばいい??」

『始めて待ち合わせした場所…。』
そう言って電話は切れた。

始めて待ち合わせした場所………。

ハチ公前!!

ジャージ姿であんな人混みにいるなんて!!

どうしたの!!

あたしも普段着のまま家を出た。




ハチ公前に着くと、辺りをキョロキョロしながら待つライアンの姿…。

あの時…。
始めて2人でデートした時と同じ…。

思わず微笑んでしまった…。

「ライアン…?」
あたしはライアンの背中を叩いて呼ぶ。

「あぁ。来た?じゃあ行こう!」
ライアンはあたしの手をにぎりしめて歩き出した。

「行くってドコ??」

「いいとこ♪」

あたし達は何年か前に戻ったカンジで話しをしながら歩く。
なんだか…さっきまでの不安感がなくなった…。

歩いて数分したら、見覚えのある場所…。

映画館!!

「今日は一日付き合ってね♪」
そう言って、映画館の中へ…。

始めてデートした場所…。

こうやって手を引く姿…。

なにもかもがあの時みたい…。

上映中もあたし達は手を繋いでいた。

涙もろいライアンは、あたしより先に泣いた。

あたしもそれにつられて涙した。

あの時のあたし達が…。
またあたしの中で思い出されていく…。



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