カバに恋する。8

ゆう  2009-11-13投稿
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あの人から渡されたマンガは、しょーもないギャグマンガ。しょーもなさすぎて、笑えた。


しばらくの間、ひたすらマンガを読み続けた。

なんにも考えたくなかった。


これからのことも。
たーちゃんのことも。






ハッ!


いつの間にか寝てしまっていた。


もう朝の7時だ。


まぁ いいや。今日仕事お休みだし…。

さすがにこの時間じゃ、たーちゃんもうちの前で待ってないだろう。


料金を支払い、店を後にする。



あの人、いなかった。





家に帰り、ずっとほったらかしてた携帯を見てみる。


着信17件。メール13通。
全部たーちゃんだ。




あーあ…





また涙が溢れてくる。



ピンポーン♪



「恵美…いるんでしょ?開けて」

たーちゃんだ。

「………」

「恵美…ほんとごめん」
「………」


ガチャ…

ドアを開ける。


神妙な面持ちのたーちゃんが立っていた。

「………将来、たーちゃんのお嫁さんになりたかったのに…」

「な、なれるよ」

「もうなれないっ!」

「なれるっ!」

たーちゃんは私を抱きしめてきた。

「嫌だっ!はなしてっ」
私は思いきりたーちゃんを突き飛ばした。



「もう…バイバイだよ…。……バイバイ…たーちゃん」


「恵美、俺、ほんと…」
バタンッ


たーちゃんが言葉を言い終わらない内にドアを閉めた。



続く



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