夏の大会が始まり…
1試合、2試合、と順調に勝ち進んでいき…
大会14日目、六年振りの県大会決勝までこれた…
準決勝の試合も終え明日の決勝でワクワクと期待とで気分が落ちつかなかった
家の前にくると玄関先にみぃが1人たっていた…
「おかえり楓…」
照れながら自分も…
「うん…ただいま」
「楓、決勝までこれたね…」
みぃはいつもの用に微笑みながら話た…
「部屋入りなよ」
そう自分が言うと
「今日はここでいいよ」
「ねぇ…楓?覚えている?」
「ん?何…」
「私が小学生の時に言った事?」
「あっ…覚えてるよ野球下手くそって言ったんだよね」
みぃは軽くうなずいた
「楓がずっと野球続けてくれるとは思わなかった」
「どうしたの?みぃ?急にそんな話なんかして」
「ずっとずっと楓みていたんだよ」
その言葉を聞いた時自分は初めて恋心をみぃに感じた
うつむいたままの自分にみぃが…
「楓…明日の試合が終わったら…」
「終わったら?何?」
「一度デートしょ」
突然のみぃの言葉にビックリした
「自分なんかとデートしても楽しくないし…何より自分でいいの?」
「うん…」
みぃは軽くうなずいた
「楓ぢゃないと意味ないの」
「わかった…」
決勝前夜のみぃとのひとときだった
家の中に入り
明日着るユニホームを眺め
背番号の下に縫い込んだお守りを握りしめた…
迎えた決勝戦…
スタンドには
みぃの姿があった
「みぃ…」そう独り言をいった…