「で、アンタは?」
とりあえず部屋に入れてやった。
信用したからって訳じゃないケド。
「荒川零次、零次でいいよ〜」
見たトコ、俺と同じくらいの年齢っぽい。
「俺に何か用?」
てか、無いなら来る訳ないか…。
「だから、君と話がしたいんだって〜、てゆ〜か君、なんでそんなにツンツンしてるんか?」
そっちが慣れ慣れしいんだよ。
「話って?」
「ん〜、まぁ、単刀直入に言うけど、君、今狙われるんでしょ〜?」
!!!!?
なんだコイツ!?。
「……、知ってんのか?。」
「んんん?」
「だから!、俺を狙ってん奴のこと知ってんのかって言ってんだよ!」
知らないはずないだろ、絶対知ってる。
だから、こんなふうに俺に接近して来たに違いない!。
「ん。もちろん知ってんよ。」
ほらやっぱり!
「まぁ、俺も、前に狙われていた事があったし。だから、前の俺と同じような状況におかれている君と話しに来たんだけどね〜」
は?
前に狙われていた?
「前に狙われていたって、てか、知ってんなら教えてくれよ!、俺はいったい何に狙われてんだ?」
そうだ。
それが一番知りたかったんだ!
「まぁ、そう焦らずに、ちゃんと教えてあげるからさ〜。…あ、でもその前に何か食べ物くれないかな〜?」
はぁ?
「いや〜、すまないネ〜、俺、二日間飲まず食わずだったんよ〜」
結局、俺の家にあった食べ物のほぼ全てを恵んでやった。
「てか、なんで二日間も飲まず食わずって状況になったんだよ?」
公園の水でも飲んでりゃ良いじゃん。
「いや、さっきは“前”に狙われてた、と言ってけど、実際には今も狙われてるんよ〜。さっきもすぐそこまで追われて来たし」
「どうやって逃げて来たんだよ…」
まさか走って来たとは言わないよな。
「原チャリパクッた」
オイ…。
なんか知んないケドすげぇーヤツと出会ってしまったみたいだ。
「えーと、零次だっけ?、一応よろしくな」
なんとなく言ってみたり。
「おう!、よろしくな〜」
これからどうなるのだろう…?