いじわる先生 21 〜嵐の予感〜

るー6  2009-11-16投稿
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「そ、そんなの…無理だよ。」
かやり臆病な性格のこの男子生徒は、新田拓也。
少し太ってる。それ以外、特徴がない。
「大丈夫だよ拓也。みんな一緒だから。」
優太は拓也を励ましたが、自分も正直怖い。
助かるという保障はない。「幸輔…。オレ達助かるよな。」
「うん。きっと…。」
きっと…の先が、言えなかった。
幸輔自身も、助かると確信できなかった。
「敦士さん…」
気付けば幸輔は、力なく頼っていた。

すべて、話した。
いじわる先生のすべてを。そしたら、
クラスメイト全員が協力してくれると言ってくれた。警察に頼れないのなら、自分達で、自分達の手で、あいつを倒す。
すると、敦士さんが、
「オレも、集めてきたから。」
敦士さんの背後から、20人全員が集まった。
「オレ達も…あいつを倒したい。」
クラスメイトは、少しほっとした様子だった。
「よかった…。」
これなら、安心というか、もう勝てるのかもしれない。
幸輔は一瞬、油断?をしてしまった。

その光景に、足を止める1人の男。
「やはり、そう来たか…。」
その男は、『始まりだ』と呟き、駅へ向かった。

武装した男20人も仲間に加わり、いじわる先生の鈍いが解けた学校。
親が警察に電話することは、まだ出来ないが、それ以外は、平凡な毎日が続いた。
桜井中学校に、久しぶりにスーツ姿で向かう1人の先生。
「おはよう。香山先生。」「おはよう。幸輔。」
うれしい。ただ嬉しかった。
「まさか1回クビになった学校に、もう1回拾われるとは。」
そこに、優太、涼子、良太。そして…
臆病者の拓也が来た。
「おぅ先生!久しぶりの学校じゃない?」
涼子は笑っていて、
「マジスーツ似合わね〜」優太はからかってきて、
「そうそう似合わないよ。」
良太は便乗してきて、
「おかえり…なさい…」
拓也は何とか言葉を発して、今とっても楽しいんだ。
敦士さんは、男たちに物件を紹介。自衛隊はどうやら全員やめて、あいつを倒すのにトレーニングしているらしい。

あっ。神山先生…
もう死んじゃったけど、悔いはないと思います。
あれが、2人を守る、唯一の手段だったから…
心から、感謝しています。
それと…いじわる先生。
あれから、姿を現さない。きっと影で、何か計画を進めていると思う。
まだ…終わってない。
次の嵐を、予想するしかないんだ。
いや、もう始まってたのだろうか。



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