彼女がくれた2つの物語#5

 2009-11-17投稿
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デートの朝…

大会の疲れと優勝した安堵から起きたのは昼近くだった

みぃが来る前に支度をと思い服を探してると声が聞こえてきた


「楓〜迎えにきたよ」

いつもの明るいみぃの声だった

支度をして家の外に出てみぃを見つめた…

「なんか学校とかで見るみぃぢゃないみたいだね」

そう言うと 少し照れながら

「うん…ちょっとオシャレしちゃった」

軽くメイクをして微笑んだみぃの顔に恋をしている自分がいた

「みぃどこに行く?」


「一緒に海がみたい」

自分の故郷は周りに海しかない街だった

「海?そんな所でいいの?」

みぃが小さくうなずいた
手を繋ぐ訳でもなく昨日までの県大会の話をしながら海に向かった

「ねぇ…みぃ聞いていい?」

「なに?」

「不思議に思ってたんだけど何でいつも自分に構うの?」

「知りたい?」

「うん…」

誇らしげにみぃが話てくれた

「小学生の時からね私が塾や習い事をしているの知ってたでしょ」

「うん」

「毎日が凄くイヤだったの…みんなは友達とかと遊んでいて」

「…」

「そんな時にグランドで真っ黒になりながら野球をしている楓をみたの」
「それで?」

「私うらやましかった楓が大きな声だして野球を楽しんでる楓の姿が…」
「…」

「その姿をいつも学校の帰りにみて楓も頑張ってるんだから私もって」

「他にも野球部の人いたぢゃん」

「いたけど、みんな楽しそうぢゃなかった…楓だけが一生懸命に見えたの」

「そうだったんだ、」

そんな話をしながら2人で海をみていた

「高3になってみぃ彼氏とか?いるの」

「馬鹿…彼氏がいるなら楓と一緒に海にデートに来ないでしょ」

「それもそうだね」

しばらく2人沈黙が続いた

「楓…」

「ん?」

「なんでもない」

あの時みぃは何を言いたかったんだろう

もし今みぃがいたなら聞いてみたい

そんな初めてのデートだった

みぃ…1人で寂しくない?

みぃ…今度生まれてきたら幸せになるんだよ

みぃ…なんで




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