「…よかったですね。エリザベスも喜びます…」
川端さんはエリザベスを私の前に置いて言った。
「うん。でも、また今までみたいにここに来てもいい?」
「……もちろ」
「あーっ!!カバッ!」
急に後ろから大きな声がして、金髪のギャル男みたいな奴がお店に入ってきた。
「おまえ変わんねぇなぁ!相変わらずカバみてぇ!」
なんなのこいつら。
なんか聞き覚えのある…
あ!前に電車でカバがいるとかなんとか言ってた…
川端さんのこと言ってたんだ。
「カバ男。こんなとこで働いてんの。オタクのお前にはぴったりだな」
「ちょっと!!」
気づくと私は大きな声を出していた。
「しっ…失礼じゃないですかっ!何なんですか!」
「…吉田さん、俺、気にしてないから…」
川端さんは無表情で淡々と言った。
「だよな!カバ男と俺たちはダチなんだよ!カバ男、まさかこの子おまえの彼女?な訳ないよなーっ」
「……違う」
「おまえいつになったらその顔変えるわけ?ありえねぇんだけど」
そう言ってギャル男は大笑いしてる。
「…彼女だよ」
「は?」
「彼女だよ!私は川端さんの彼女なの!彼のこと、悪く言わないでくれるっ!」
私は奴らを睨みつけ、川端さんの腕にくっついてみせた。
続く