「やあ、エムさんお久しぶりです」
「これはアールさん、いつの間に来られたのですか?」
エム氏が振り返ると、そこにはさっきまで誰もいなかったはずの場所に口元に笑みを浮かべたアール氏が立っていた。
「実はタイムマシンで昨日からやってきました」
「タイムマシン? ついに完成したのですね!」
アール氏がタイムマシンを発明していたことは小耳にはさんでいたけれど、いざ完成したとなると同じ科学者としてエム氏も黙っていられなかった。
「ということは、昨日完成したタイムマシンの試運転に、わざわざワタシの研究所に報告に来られたと? しかし、なぜ今日なのですか」
「実はこのタイムマシンは二十四時間後にしか時間を移動することができないのです」
これにはエム氏も苦笑いをせざるを得なかった。一日後にしか行けないタイムマシンなど、あまり意味がないのではないかと思ったからだ。
「いや、ワタシたちは似た者同士ですね」
「それはどういう意味ですか?」
「実はワタシの発明したタイムマシンは、三日後にしか行けませんから」