幸せをきみに -届け、この歌- 8

きゃしー  2009-11-18投稿
閲覧数[295] 良い投票[0] 悪い投票[0]


そういえば今朝も
ひどい夢を見た。

和樹がなぜか
あたしの学校にいる。
教室の端の机で
あたしは久々に会った和樹に
嬉しそうに話してる、
そんな夢。

うちな、ほんまに
前より上手くなってんで

ずっと言いたかったこと、
やっと言えて
あたしは本当に
嬉しくて仕方ない。
和樹はそんなあたしを
親のように穏やかに笑って
黙って見てる。
隣にいた翔ちゃんが
ほんまにこいつは
ギターばっかり、
ずっと頑張っとってんで
なんて
嫌味っぽく言って
それでも和樹は
黙って聞いてた。
久々に会ったのに
あたしばっかり嬉しそうで
あいつは昔と全く変わらない
あの笑顔で穏やかに
聞いていた。

それでもあたしは
ただ嬉しかった。


目が覚めたとき
夢だったと知って
あたしの胸は
穴が空いてるみたいに
風が通り抜けた。

そうか、夢か。

悲しいとも言えない
そんな感情が胸を支配してて
手の届かない
この青い空がこの気持ち、
分かってくれる気がしてた。



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 きゃしー 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ