晴菜が残した脚本。 光の翼は幼い頃から病気で余命がはっきりしている少女がある青年に恋をする話だった。
だけどそこに僕(仙堂 将)は疑問をもった。
今まで晴菜が書いていた脚本は優雅で壮大なファンタジーが多かったのに急にシリアスな恋愛にかえるなんてあきらかにおかしいと思っていた。
でもそんなことどうでもいいんだ・・・・・・
僕は晴菜を・・・晴菜といた日々全てを 忘れたかった。
晴菜のことを思いだすだけで胸がしめつけられ涙があふれた。
晴菜は僕に数え切れないほどの光をくれた。
晴菜が出会わなければ映画を作る楽しさを知ることはなかった。
そしてこんなにも人を愛することはなかっただろう。
晴菜が僕の世界の全てだったから。
太陽のように輝き照らし、月のように優しく包み込み、海のような深い愛情を持ち、大地のように広大であった。
晴菜のいない世界なんて生きて行く意味などない。
僕は死さえ覚悟していた。
そんな時あいつがあらわれたんだ。