貧乏野郎とお嬢様 2話

愚鈍損  2009-11-21投稿
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ここ学園都市は『柊グループ』
と言う大会社の組織が直属で開発
し発展してきた。もともとこの学
園都市は国が担当する筈だったの
だがその計画に名乗りをあげ、結
果的には『柊世界オールカンパニ
ー』が独占したわけだ。

で、この小さい女(女の子じゃ
なくてもいいだろ)はその大会社
の社長の娘だと言うのだ。

「で?何でそんなお嬢様がこんな
ちっぽけな学校へ?」

「私はここを出るとほとんど箱入
り娘状態なのよ。だから豪華な私
立の高校よりももっと溶け込んで
る公立を選んだわけ。」

「で、何で執事?」

「だって色々面倒じゃない?だか
ら学校で丁度条件がいい奴を探し
てたんだけど・・・。」

俺は「面倒。」と聞こえた時点
で契約書を引き裂いた。

「ちょっとあんた何てこと!!」
「いや何で俺がお前の世話をみな
いといけねぇんだよ。大体こんな
ちっぽけな高校選んだんなら自分
のことは自分でしやがれ、俺は俺
の事でいっぱいいっぱいなの。」
「でもあんた貧乏だし、それに親
だって。」

「いちいちこんな事の為に俺の身
辺調査なんかしたのか!!?」

「だって・・・」

「もういい!!俺に話し掛けるな
!!」

こうして俺はそのまま教室に戻
りそのまま1日を過ごして帰路に
ついた。

「全く、今日は最悪だ。」

俺が寮の階段を上がりきると俺
の部屋の前で誰かが倒れていた。
「本当に今日は最悪だ。」

見たところ傷はなくただ眠って
いるだけのようだ。

「おい、大丈夫か?」

「う・・・ん」

「起きたか。」

「・・・・へった。」

「あぁ?何て?」

「お腹へった。」

少女は眠たそうな眼差しで俺を
見つめながらまるで温かいご飯を
下さいと言わんばかりによだれを
垂らしていた。

「はぁ〜。とりあえず部屋の中に
入れよ。何かあると思うから。」
こうして俺は少女を部屋へ招こ
うとしたが、何故か少女は立ち上
がる気配がない。

「どうした?腹でも痛いのか?」
「立てないの。」

「はい?」

「私もともと足が弱くて立つこと
が出来ないの。普段は魔法でカバ
ーしてるんだけど。」

「は?魔法?・・・まぁその話し
は部屋の中で。」

俺は床にペタリと張りついた少
女をおぶり、部屋の中に入った。

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