「そろそろ俺らも結婚しようか?」
ハーンは照れながら言う。
あの戦いからしばらくして、私達は落ち着いた。
冬のクリスマス、私に指輪を渡す。
雪がヒラヒラと舞う。
私はハーンの瞳を見て、強く頷いた。
そんなクリスマスから…………数ヶ月。
「結婚式はやっぱり天界でやるでしょ?」
さりげなく聞いてみた。
「えっ??やるの??ん〜めんどくさいから下界でいいんじゃないか??」
ハーンのその一言にブチキレ…。
「めんどくさいって何よ!!」
思わず龍の瞳…。
その瞳を見て、ハーンはしゃきっとする。
「あっ…いや…下界の方がね、友達とか呼べちゃったり…。」
あたふたするハーン…。
私の苛立ちは更に…。
「女の子にとって大事な事なんだからっ!!ハーンが決めてよ!!」
今にも龍に変身しそうな私…。
「はいっっ!!」
気合いの入った返事…。
その様子を笑いながら見てる死神様…。
「笑わないでよ!!居候っ!!」
「すっ…すいません!」
なんて情けない男達!!
むしゃくしゃして、私は奈々の家へと出かける。
「エリン…今日は一段とご立腹ね…f^_^;」
奈々はコーヒーを入れ、私の機嫌を伺う。
「うん。まあね(−_−#)」
私はいろいろいっぺんに話した。
奈々はうんうんと頷きながら静かに聞いてくれた。
「ハーンも、わざと言った訳じゃないんでしょ?大事な事なんだし、一緒に考えたら…?」
奈々の言葉を聞いて、私は少し罪悪感を抱く…。
「やっぱ…そう思う…?」
私は冷静になりながら、奈々を見た。
奈々は軽く頷き…
「二人とも頑固なのはいいけど、エリンはもう少し素直にならなきゃ…。」
(…ごもっともです…。)
なんだか…
自分の性格が情けなくなる…。
ハーンにいつも八つ当たりする自分…。
ハーンにわがままを言う自分…。
それでもハーンは側にいる…。
ハーンは…
こんな私を嫌にならないのかな…。