家に帰る…。
私は3ヶ月目に入っていた…。
妊娠した事に怒鳴られた気がして、ハーンの事が許せなかった。
ハーンは…いない…。
何となくほっとした。
部屋は…
私が倒れたときのままだった…。
あれから…
ハーンは帰ってないのかな…。
ゆっくりと部屋を片付ける。
ベッドの上にはパンフレットが沢山散らかっていた。
これを見て、ハーンは勘違いしたんだろうなぁ…。
なんだか…
涙が止まらない…。
不安な気持ちが込み上げてきて、情けなくて…。
ハーンの気持ちも…
私は考えないで…。
ちゃんと話し合えば良かった…。
ハーンに逢いたい…。
一人はイヤ…。
声が出そうなくらい、泣きじゃくっていたら、死神様が目の前に現れた。
「あんまり泣いてると身体に良くない…。」
「死神様…。あたし…。ハーンに酷く八つ当たりして…。」
泣きながら訴える。
死神様は、優しく肩を叩いて…
「ハーンも悪いし、エリンも悪い…。お互いもう少し素直にならないとな…。」
そう言って、私を抱き抱える。
「やだ!!死神様!!下ろしてよっ!!こんなトコ…ハーンに見られたくない!!」
私は死神様をひたすら叩いた。
「いててっ!暴れるなよ!いいから…このまま黙ってて…。」
死神様に抱き抱えられたまま…
魔界へ…
王の城の前で私を下ろし、
「待ってて…。」
と言い残し、姿を消す。
なんで…こんなトコに連れてきたんだろ…?
結局…
私はひたすら待って…
1時間…。
「誰も…来ない…。」
鼻は垂れるし
寒いし
頭いたい!!
どうなってんのよっ!!
私はワープが出来ないから、ここで待つしかない。
いいから…
誰か来てよ…。
私はうずくまって泣いた。
その目の前に………。