ねぇ…大好きなのに。

春樹  2009-11-23投稿
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その日は、土曜日で私は仕事が休みだった。

だから、晩御飯を作って春樹を待っていた。

明らかに二人では、食べきれないほどのから揚げ。

【でも、こっちのが安かったし明日食べれば大丈夫】

そう思いながら、春樹の帰りを待っていた。

そして、春樹が帰ってきた。

明日は春樹もお休み。

お金が無いから、あまり出掛けたり出来ないけど、春樹と二人で居る事が幸せだった。

そんな私の幸せを壊す、春樹からの報告。

「明日あいつら二人で美容院行きたいから、子供見ててって頼まれたから」

平気な顔で、そんな事を言える春樹は、もう私の気持ちなんてどうでもいいのだと思った。

「そうなんだ」

言っても解ってもらえない人に私はもう、伝える事をやめた。

次の日朝から昨日残った、から揚げを夜に食べようと約束して私と春樹は二人で、子供の面倒を見に行った。

子供の面倒を見て居たのは、2時間半位だった。

春樹は2時間半、寝ていただけだった。

友達夫婦が帰って来た時は、もう夕方の5時頃だった。

帰ってきた友達が春樹に

「ホワイト餃子、買いに行こうよ、晩飯食って行くでしょ?」

当たり前の様にそう言った。

春樹は私との約束を破った。

【から揚げダメになっちゃう】

そんな事を考えていたら、私はイライラしてきた。

そのまま、春樹と友達は二人で出掛けてしまった。

私は奥さんと、二人で留守番をさせられていた。

「亮とは、もう会ってないの?」

突然奥さんが聞いてきた。

友達と奥さんは、もう七年付き合っていて、私が亮と付き合っていた頃にも、何回か遊んだ事があった。

「会ってないよ」

私の顔が引き攣る。

「春樹の奥さんには、会った事あるの?」

何故そんな質問をしてくるのか、意味がわからなかった。

「あるよ」

私のイライラが増していく。

「春樹の奥さん面白いよね」

何が言いたいのか、全くわからなかった。

「春樹の子供も大人しくて可愛いよね?亜弥ちゃんは子供作らないの?」

奥さんの意味の解らない質問。

私はもう、どうでも良かった。



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