そしてその週の土曜日の夜、祐介、智樹、雅道、治の四人は再び例の鬼神山トンネルへと向かった。
そして車はトンネルへたどり着いた。「祐介君、車をここに止めてくれないかい。今から僕らは歩いて旧トンネルへと向かう。」と治が指示した。
そして四人は山道を進み旧トンネルへと向かった。雅道は怖がりの為、ビクビクオドオドしていた。そして四人は旧道のトンネルの中へ入った。旧トンネルは光が無く不気味な闇が続いていた。彼らは治の持ってきた懐中電灯の光だけを頼りにし、奥へと進んだ。
その時、突然冷たい冷気が彼らの方へ流れてきた。その時突然、雅道の様子がおかしくなった。
「祐介、トンネルから出られないよぉ、いくら走っても出口が無いんだよぉ。助けてくれ。」と雅道が言った。
その言葉は少しおかしかった。旧トンネルの出口ならもう見えている。いくら走ってもって。そしてまた雅道が口を開いた。
「俺だよ。俺、幸信だよ。俺ら三人はもう長い事ずっとこのトンネルを走っているんだよぉ。でもここから出られないんだよぉ。助けてくれ!」と言った。
祐介は雅道がイタズラを込めて言っているのかと思ったがそうには見られなかった。すると雅道は正気に戻った。
「祐介君、今の雅道君の発した言葉、実は本当に幸信君が雅道君の身体を借りて助けを求めたんじゃないのかなぁ。」と治が言った。
祐介は何がなんだか分からなかった。そして四人は旧トンネルを抜けてしばらく歩くと墓地へと足を運んだ。