夕暮れのとても綺麗な秋の日の事です。
「…おいどんとば付き合ってください!」
「ご、ごめんなさい…」
「ごっつぁんですぅ!」
この町は人もそんなに住んでおらず何も変哲もない小さな小さな町。怒りも悲しみもそこにはなくただ時がゆるやかに流れていく…そんな町。しかしある男がこの町に引っ越してきた事により運命の歯車がまわし×まわりはじめるのだ。
その男の名前は異名場宇亜(イナバウア)。重度の猫背だ。しかも猫舌でありさらに猫かぶりでもある。彼は隣町で事業に失敗してしまい多額の借金を抱えてこの町に逃げてきたのだった。
「やっと着いたワン、今日からここで頑張るワン!」
宇亜は無人改札口を無償乗車ででると、大きく深呼吸をした。彼がこの町を選んだ理由は一つではない。この町の税金が格安だったというのも大きな理由の一つ。町の真ん中にそびえ立つ西地区最大規模のストリップ劇場も少なからず理由の一つだろう。しかし彼の最大の目的はこの町にある一つの伝説、リキシ神話にある。リキシ神話とは……
この世に悪が目覚めた刻、その悪を討ち滅ぼす為に少年達が立ち上がるだろう…
次回へ続く