どうにか最前列まできた
が、隼人の顔はすごいことになっていた。
顔のいたるところに擦りむいた傷ができている
恐らくカメラやマイクなどの機材のせいだろう。
ゼロはどこだろう・・・
その刹那、
なにか強い力にひっばられ、
隼人の身体はあざやかに
宙を舞った。
そして不様にひっくり返った。
「どうにかいけましたね」
警備員になにか手帳のよ
うなものを見せながら言った。
警備員はそれを見るなり、
さっと道をあけた。
(け・・権力すげぇ)
−−−−−−−−−−−
刑事課・・
そこに内山刑事がいた。
あの電話にでた刑事だった。
(中年の男性だ)
受付をすんなり通り抜け
刑事課にたどり着いた。
そして零は内山刑事に
話し掛けた。
「内山刑事ですね?」
「ん、なんだいま忙しいんだ。」
「電話をかけた者です」
「名前は?」
刑事はお茶をすすった。
「神崎零、探偵ゼロです」
内山刑事は、お茶を
すごい勢いで噴射した。
「あ・・あなたが?」
「ええ、」
零は手帳を見せた。
「で、なにか用ですか」
「いろいろと頼みたいことがあります」
少し間をあけて言った。
「なにかあったんですか」
「例の連続殺人の犯人から犯行予告が届きまして」
「・・・!」
やっと面白くなってきた
そして隼人は思った
権力、すげぇ・・・