いろいろなことは内山刑事に任せて、
二人は、犯行予告が届いたという富豪の家へ向かうことにした。
「着きましたね。」
零が大きな門の前で言っ
た。
門には楽園を思わせる装飾が施されていて、
とても立派な輝きを
放っている。
零はインターホンを押した。
ピンポーン・・
「はい、どちらさま?」
少しかすれたおばさんみたいな声だった。
恐らく、この家の富豪の
奥さんだろう
「神崎零、探偵です。
連続殺人の犯行予告の
件でまいりました。」
「あら、そうでしたか
どうぞ、おあがりになって」
ひとごとのようだ。
門が自動で開くことを知り、隼人はかなり動揺した。
「いきますか。」
「ええ、」
庭に足を踏み入れると、
いままで見えなかった
景色が目の前に広がる。
300メートルくらい向こうに大きな屋敷が見える。
その刹那。
庭の茂みから刃物をもった男が、
飛び出してきた。