魔女の食卓 46

矢口 沙緒  2009-11-27投稿
閲覧数[428] 良い投票[0] 悪い投票[0]



手紙には、こう書かれていた。

『さようなら

あなたが本当に
愛したのは

私ではなく
私の料理たち

そして私も
私の料理たちも

あなたを幸せにする事さえ
出来ないの

短い日々でしたが
私には本当に楽しく

夢のような思い出が
いっぱいです

私はもう
おなかいっぱい』


彼女を捜さなくては!
僕には彼女が必要だ。
石崎武志は表に飛び出すと、車まで走った。
そして、車のドアに手をかけたところで、彼は止まった。
いったい、どこを捜せば…
見当さえつかない。
いったい、この広い世界中の、どこを捜せばいい。
何か手掛かりは…
彼女の行くあては…
彼は必死に考えた。
しかし、何もない。
何も思い付かない。
彼女の事を、何も知らない。
…そもそも、彼女は何者だったのか?
石崎武志は、その場にガックリと膝まづいた。

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 矢口 沙緒 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ