「日付まで隠すとは・・・何か本格的で怖い。」
寒気がする。ここまで練ってあったなんて。
計画的な犯行でしょ?まあ犯行ってほどでもないかも知れないけど・・・。
「凄いな…。何か疼(うず)くわ・・。」
翔ちゃんがニヤリと笑う。
1人が怖いくせにこんなのは大丈夫なんだ。
何かムカツく。
「蓮。大丈夫か?難しい顔して。」
「えっ?大丈夫だよ。それより・・・」
ポツン
私の肩に雨粒が当たった。
それだけなのに過剰反応してしまう。ハッキリ言って情けない。
「雨・・・。」
「やっぱり降ってきたかー!一旦屋根ある所行こう。」
「そうだね。」
家に帰るのもなんだから、そういう事になった。
もちろん、つ・1009の暗号とアンの写真を忘れない。
最後に他にトランクに何か入ってないか確かめて
走って雨が当たらない所に走った。
っつっても、傍にあったマンションのエントランスなんだけど。
「アン…どうしたんだろね。」
「・・・雨降ったら勝手に家帰ってるかも知れんけどな。」
「ま、そういうことにしとこうぜ!」
そうだね。あんまり−に考えてもアレだし。
でもヤダな。雨って辛気臭くて。
「・・・蓮、元気無くなってきたなァ。
俺の晴れパワーで元気にしてやる!!」
ニカッと笑うお兄ちゃん。
「・・・んふふ^^元気だね。お兄ちゃんは。」
「俺が元気なんじゃダメだぞ!蓮が元気になれ!」
「大丈夫、私元気。ありがとうお兄ちゃん。」
「・・そっか。蓮は元気か!良かった!!」
またニコニコして。お兄ちゃんは雨雲を知らないのね。
いいなぁソレ。
・・・コイツ高校でロリコンとか思われねぇのかな。
うわっやばっ心の声が!!これは空耳だよ。空耳。
じゃあ仕切りなおしだ。
「よし、じゃあ考え「蓮!!啓!!」
〜続〜