待ち合わせの場所へ早くついたワタシは、車の中から見える空を眺めていた。
夜七時だというのにまだ明るい夏の空を眺めていると、吸い込まれそうなくらい気が遠くなる。
“何人のヒトが今この空をみてるんだろ…”
ふと目線を横へ向けて駐車場の向こうにヒトを見つけた。
“あのヒトも空を見てる。”
なんだか不思議とココロが軽くなった。
すると、ユウコからメールが来た。
ナオくんです。
ミカと気が合いそうなので紹介するね。
ナオくんにもメールしたから、話し掛けてくれると思うよ。
驚かせてごめんね。
ミカは、そのままでいいからね。
ぢゃ。
えっ!なに?どして?
ユウコ来ないの?
まぁユウコの突拍子のない所が苦手であまり個人的にいたコトがなかったんだが。
ユウコらしいが……せめて顔見せてくれよ〜〜。
ワタシがあたふたしていると
あのヒトが………こっちへ向かって来るのが見えた。
“空を見てたでしょ?
オレも(笑)ミカちゃんだよね?”
“あっ、ハイ。ナオさんで?”
“ナオでいいから。”
もう!完全に固まってるワタシ。
ユウコめ〜。でも、ありがとう。
さっき彼が空を眺めてるトキに感じた不思議な空気を更に近くで感じれるから。
“ミカで…いいですよ。
ワタシもナオって呼びます(笑)”
“敬語もなしで、ね?”
そんな話をしながら、ワタシは彼の車に乗った。