似たひと

エヌ  2009-12-02投稿
閲覧数[413] 良い投票[0] 悪い投票[0]

似たひとを好きになる。


誰に似てる?

わたし?

あの人?


あの人は言った「君と俺は似ている」


じゃあ、今、わたしに近づいてる彼は?


身代わりのように、愛そうと思う。彼を。あの人の身代わりに、彼を。


……どうせ、報われない。

愛しても愛しても、届かない。

行き場が無い……


だから、あの人への愛を、彼に、ぶつけようと思う。


あの人に、与えられなかった熱を、


……報われない。

いまさら遅い。……


だけど、身代わりが現れた。あの人の身代わり。


あの人に似たひと。



そう。彼にも、届かない。彼も、また、あの人と同じ。



熱の、吐きばが欲しいの。

血を吐くように、


口と口、喉と喉、息と息


そこに彼が、いてくれるのならば、真っ白になって、彼を、愛そうと思う。


あの人に、できなかったこと、あの人に与えることができなかったもの、あの人のために、しなかったこと、


あの人に似た彼に、すべて与える。




i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 エヌ 」さんの小説

もっと見る

日記の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ