約10年前に初めて、原稿用紙に小説というものを書いてみました。
そのタイトルは「涙の絆」という小説です。
確か書いた枚数は200枚程度でした。
書いては消し、書いては消しとの繰り返しでした。
どうすれば文章が成り立つのかさえ、よくわからなかった自分は、とにかく、頭を捻っては原稿用紙と睨めっこでした。
そして、「涙の絆」のクライマックスを迎えた時には、右手の中指には、真ん丸なペンだこが、ぷくりと盛り上がってました。
最近は、携帯電話やパソコンに文字化されるデジタル信号を「打つ」という行為が増しました。
でも、また、あの真ん丸なペンだこが少しづつ盛り上がってきました。
「さあ、原稿用紙と睨めっこしようっか」