いつもの場所で?

YOSI  2009-12-05投稿
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「で、哲ちゃんの方は?」
「俺は…やめとくわ」
「なんだよそりゃ!言わせておいてよ〜。どんな出会いだよ!」
義人と哲彦のやりとりは、いつもこうである。
剛夫と義人には、言わせておいて、いざ自分の番になると、内容の方は言わないパターンである。
「あのな〜、普段、恋愛について説教してんだからよ、言えよな。ぜ・ひ・参考にさせてもらいますから〜」
「ん〜、どうしようかな〜」
「お前、毎回、そのパターンだな。ちょっとは、すぐに教えなさいよ」
義人の執拗な追及に、哲彦は折れた。 「しょうがないな〜。あのな、昨日カフェに行ったろ。その時に、従業員の女性と、少し話しをしただろ?」
「ああ…確か『一度も東京に行ったことないから、案内してくださいよ〜』って言った人か?」
「そう」
「その人が、どうかしたか?」
「お前、さっき、駅前で買い物したか?」
「いや、してないよ。空港で買い物しようと思ってたからさ」
「残念…とゆうか、俺的には良かったのかな?(笑)」
「はあ?どうゆう意味だよ」
「いや〜、実はさ、その人が、駅前の土産屋で、バイトしてたんだよ。掛け持ちでさ。俺のこと覚えててくれてさ」
「なんだって〜」
義人が驚くのも無理なかった。
その女性は、綺麗だったし、よく話してくれる女性だったからだ。
出来れば、知り合いになれたらなあとゆう、スケベ根性があっただけに、思わぬ形で、接点ができた。
「俺のことは、言ってなかったか?」
「いや、全く…」
「ほんとかよ〜。で、どんな話をしたんだよ。」
「メルアドゲットしたよ。まあ、昨日と、ほとんど同じだよ」
「あっ、そっ!良かったな。」
「ところで、お前、積極的にメールするんだろ?」
「しつこくは、やらないよ。ちゃんと、タイミングを見計らってな」
「お前、まさか、『りお』さん同様、敬語で通すんじゃないんだろ〜な?」
「そうだけど。それが、俺の性格だし…」
「あのな〜敬語もほどほどにしないと、相手もかしこまっちまうぞ。距離感を感じるよ」
「そうかなあ」
「そうだよ。もっとくずせって!」
また、いつもの哲彦の説教と、それで納得する義人。いつものパターンに戻った2人は、会社と家族と、剛夫の土産を買い、九州をあとにした。

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