「あーあ、一体どこを探せば…」
「…いいから、黙って探せ」
ぶつぶつ文句を言うルカに向かってリキが静かに言い放った。
ルークは2人の後ろに付き添うよいに歩き苦笑いをした。
「でもさ、こここーんなに人がいるんだよ?
どっから探せばいいんだよ。
顔に名前書いてる奴なんて居ねえし、写真だってこんなガキのじゃあ…」
「愚か者。お前は今朝の知らせを聞かなかったのか?」
「聞いたよ!海賊の話だろ?」
「あの知らせを耳にした後でこの島に船を向かわせた…
隊長はあの知らせを聞いてこの男がここに居ると推測したのであればこの事件がこの男に関わっている可能性は高いであろう…」
「つまり…こいつは海賊?!」
「そうかもしれん。
いや、それよりも…」
「…世界が恐れる海賊を、たった一人で倒したと思われる男…こちらの方が有力かもしれませんね」
ルークの言葉に2人もうなずいた。
「とりあえず今はこの海賊の話を聞いた方がいいな」