「ところで、蓮…血は止まったみたいだね☆香りがない。」
聖はにっこり笑った。
「"香り"って??俺を殺そうとした妖怪も言ってた…」
「えっ!?蓮!お前殺されそうになったのか!?」
結海が両手を上げて叫んだ。そして後ろにいた、杏奈も口を大きく開けていた。
「えっ…でも、アイツに助けられたから、大丈夫だったよ。」
蓮はこあさを指差した。
こあさはまた悲しい微笑みを浮かべた。
「僕は貴方の下僕(イヌ)ですから」
(何で妖怪って…そんな悲しい表情するんだ?)
蓮は不思議に思った。