「うちは純。サックスやねん。よろしくー」
「俺は伸昭や。ベースやってまーす。」
純の隣に座っていた伸昭は頬づえをついたまま、微笑んで言った。
長めの黒髪は無造作で、その笑み、話し口調からして軽そうな男だ。
「じゃあ次は俺が。
名前は利樹。パーカッションや。」
利樹も同じく黒髪だがサイドは刈り上げていて伸昭よりも短く、凛とした様子で座っている。
琢「次はちいちゃん、自己紹介や」
「はーい★
僕はあ、ちひろでぇ、ドラム叩いてまあす。
よろしくなあ♪」
琢磨に言われて立ち上がった細身の男子は整った顔立ちだがどことなく動きが女々しい。
翼「……おかまか…?」
美「…わからん…」
「ほらっ!次、いっちゃんも紹介せなっ!
彼は一吾って言っていっちゃん★
トランペットやねん。」
ちひろに無理矢理立たされた坊主の男子は背が低くく気が弱そうだ。
「いっ一吾…って名前……でペットで…よっよろしく…」
やはり小さな声で呟くように言うとへなへなと座った。
「もう!頼りないわねぇ。まあいいけど。
あたしは、志穂。トロンボーンよ」
いかにもプライドの高そうな志穂はパーマのかかった長い黒髪を自慢気に耳にかけた。