「あちらの方角だ!」
リキが煙の上がっている方を指さした。
「おい!あそこに見えんの、レンじゃねえか?!」
「確かに、あれはレンさん!!でも…どうして」
「それにもう一人…誰だ…?」
――「さっきより人数多いなあ。」
レオナルドは店の看板の上に飛び乗り汗を拭いた。
「仕方ねえな」
彼は両手の平を胸の前で強くあわせた。そしてゆっくりとその両手を離していく。
「あれは…?!」
彼の手の平の間から光とともに少しずつ“棒”が姿を現した。
「俺の武器だ」
やがて彼がそれを軽々と掴み振ると2倍もの長さに伸びた。
彼は呪文を叫びながら高く振り上げ飛び降りた。
煙とともにかなりの数が吹き飛ばされた。
「これでだいぶ減ったか。」
「危ないっ!」
レンは叫ぶと紙袋を高く上へ放りなげ自分も飛び上がった。油断した彼にたった今襲いかかろうとした黒い奴に一撃をくらわすと着地と同時に紙袋を受け止めた。
「やるじゃん」
「…甘くみないで」
「けど、まだいるみてえだな」
さらに黒の奴らが近づいてくる。
「レーン!!」
レンが振り返るとルカ達がこちらに向かってきた。