教官は何と空気を吸い、口から炎を出したのだ。
「凄い・・・」
俊はあっけにとられた。
「スキル名、発炎だ。このスキルは身体中から火を発生できる。今のは口から出したが。」
「そういう事は俺が教えるつもりだったのに全く。」
顔の渋い男が入ってきた。
「何だ典三か。ちなみに典三のスキルは心眼だ。人の考えてる事が手にとるように分かる。全くいやらしいスキルだ。」
「うるさい。それに俺は風も持ってる。」
「そうだったな。人は稀に2つのスキルを持っている事がある。典三の場合は風だ。風を操る事ができる。体を風で軽くして速く移動する事も可能だ。心眼と合わせれば情報収集もできるし、まさに忍者だな。」
「・・・坊主行くぞ。」
典三は何か不満げな顔だった。俊は頷いてついて行った。しばらく歩きある部屋に着いた。
「能力覚醒室だ。今日は特別に一人だが普段は30人くらいと一緒だ。これから坊主の潜在能力を引き出す修業をする。覚悟はいいな。」
「お願いします!」