『この道が恋人なの?こんな道なんかと一緒にいないで、俺たちと遊ばない?』七十七番がよくわからないことを言った。
『ねーちゃん、何黙ってんの?』僕はドナルド声で言った。
奈々さんはますます驚いた顔をする。こんな表情の奈々さんを見るのは初めてだ。
『ほら、黙ってないでさ〜もっと笑ってよ!』十一番が言った。
十一番…それ、本音だろ。
奈々さんは僕たちを無視しながら通り過ぎようとしている。ばれていないようだ。
『そのレザーブレスいいね〜』十番が奈々さんの左手につけてあるホワイトレザーブレスを指さして言った。
レザーブレスを指さされると、奈々さんはそれを右手で隠すような行動をとった。大事な物らしい。
『彼からのプレゼントかな〜。そんなしょぼいブレスなんか捨てなよ。俺がもっといいもの買ってあげるから』僕は、奈々さんがレザーブレスを大切そうにしているの見て恐怖心を煽るために言った。
奈々さんが僕を睨んだ。今日は表情豊かだ。
『そんな怖い顔しないで』七十七番が奈々さんの肩に触った。
羨ましい、と思ったその時…
『お前たち何やってんだ』
太郎が現れた。僕たちは静まり返る。