「機械のカラダ」
12年間
僕を機械と呼び続けた
友と呼べない者へ
人の苦痛なんて知らないだろ?
生まれてから18年間ずっと機械の僕の
唯一安心出来たのは
毎日苦労して上がった階段の先にあった
僕の鏡も窓も無い部屋
機械だからと
記憶力が良くなった事も
力が強くなった事も
全くない
こんな苦痛だらけの世界
おやすみなさい
血を流す機械のスイッチを切り
永遠の眠りへ
母よ…
僕は眠ります
スイッチを戻しても
僕は戻りません
父よ
僕は眠ります
機械は叩いても
僕のカラダは治りません
さようなら
苦痛…
今まで味わった苦しみより軽い苦しみで終わる
所詮小さな世界
燃えて残るのは
頭蓋骨だけ
次はちゃんとしたカラダに生まれたい…
だから大好きな部屋で眠ろう…
『おやすみなさい』