同窓会 2

フラン子  2009-12-14投稿
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中学時代、香奈が龍太君のことを追いかけていたので、私と美紀はいつもそれに付き合わされていた。

昼休みや部活が終わった帰り道や、廊下やベランダ。どこまでも香奈は龍太に近づく努力を惜しまなかった。

なので、私も自然と龍太君のいるグループに目をやることが多かった。そこにはいつも樹君の姿があった。

社交的でお調子者なキャラの龍太君とは逆で、樹君はクールな印象だった。女の子と話してる所なんて見たことがなかった。


ただ、段々見ているうちに樹君と目が合うようになってきた。そして、香奈のあからさまな龍太君へのアピールに樹君だけは気づいたみたいだった。

ある日の放課後、部活へ行くため下駄箱で体育館シューズに履き替えていると、帰ろうとしている樹君が来た。

話したことはないけど、毎日お互いのことを見ているのでなんだか親近感が湧いたが、話すことも特にないのでそのまま部活に行こうとした。

「…あ、ちょっ」

いきなり樹君に声をかけられ、まさか自分じゃないだろうと周りを見渡したが誰もいない。

「あれ脈ないよ。龍太、他に好きなヤツいるから。」

「は?何それ。」

香奈のことを否定されて私は腹が立った。




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