多分、これが最後の夢だ。
必ず、最後の独白になる。
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少し明るくなった”こころ”に、雨が降ったのは、梅雨が明けた日だった。
なんて皮肉なことだろう。
晴れた空を見上げたとき、”こころ”に土砂降りの雨が降った。
君ならその雨を、なんと呼ぶだろう?
『怒り』『憎しみ』そんなんじゃダメだ。
『悲しみ』多分それは、間違っている。
僕なら、こう呼ぶ。
『嫉妬』だ。
その日、突然君が妬ましくなった。
本当、突然だ。
溢れ出すその思いを、抑えようと、留めようと、その思いの出口を塞いだ。
絞めて、塞いだ。
何も出ないように、絞めた。
絞めて、締めて、閉めた。
幕は、閉まった。
本当に、終わった。
気がつけば、君は僕の両手の中にいた。
笑って、死んでいた。
君は、どうして、抵抗しなかった?
本当、羨ましいよ。
君が。