丈「たまには息抜きしておいで。」
真理「本当?嬉しい。有り難う!私が家を留守にして一人で大丈夫?」
丈「大丈夫だよ。」
真理「良かった。それじゃあ、ちょっと欲しい物もあるから買い物に行って来るね。」
そう言って真理は出掛けて行った。
真理は外に出ると嬉しそうに携帯電話を取り出して徹に電話を掛けた。
真理「もしもし?私。今、大丈夫?」
徹「少しなら大丈夫だよ。」
真理「温泉の事なんだけど…」
その頃、 丈 も電話を掛けていた。
丈「もしもし、こんにちは。安野です。」
望代「…えーっ!?安野くん?本当に〜?」
丈「久しぶり。」
望代「本当に久しぶりね〜。幼い頃は良く遊んだけど電話で話すのは高校卒業以来じゃない?」
丈「まぁーね。」
望代「急に、どうしたの?もしかして私にも、まだ脈が有るのかしら?大学の時に、こっそり携帯番号の書いた紙を渡したのに、全く電話して来ないんだから。あれから何十年経ったと思ってるの?いい話じゃなきゃ切っちゃおうかな。」
丈「まぁまぁ。君は大財閥の一人娘で俺は一般庶民。住む世界が違いすぎるだろ。」
望代「そんな事、気にする事ないじゃない。それに今は、こうして電話してきてるじゃない。大事な話なんでしょ?」
丈「さすが幼なじみ。話が早い。岡さんって知ってる?大学の時に君のグループにいたらしいんだけど。」
望代「岡?丘?おか?大学の?…うーん。知らないわ!今でも大学の時の友達とは親しいけど岡なんて人は知らないわ。誰なの、それ。」
丈「やっぱり、そうか。」
望代「えっ、何?どういう事なの?」
丈「真理が今度の連休に二泊三日で温泉に行くって言うんだ。君の友達の岡 絵理さんとね。」
望代「へぇ〜それは怪しいわね。間違いなく浮気ね。」
つづく