ねぇ…大好きなのに。

春樹  2009-12-20投稿
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春樹が、仕事を変えてから半月。

その日は私の誕生日だった。

朝、携帯電話のアラームが鳴る。

私は毎朝、春樹を起こす。

「春樹、朝だよ。頑張って」

なかなか起きない春樹。

20分位すると、春樹は起きて仕度を始める。

もう、この頃には私が春樹に作業着を着せてあげる事は、無くなっていた。

春樹は自分が、だらし無くなるから止めて欲しいと言ったからだった。

そして、私は春樹を車まで見送る。

「春樹、今日はケーキ買って来るの忘れないでね」

「うん」

まだ、寝ぼけた様な返事をする春樹。

「はい」

そう言って春樹が後部席から、何かを私に手渡した。

【プレゼント?】

プレゼントなんて、貰えると思ってなかった。

「ありがとう」

驚きすぎて、どうしたらいいか解らなかった。

「うん」

春樹は、そのまま車を走らせ仕事に行ってしまった。

春樹の車が見えなくなってから、徐々に実感が湧いてきた私は嬉しさで、震えている手で春樹のくれたプレゼントを開けた。

始めて貰った春樹からのプレゼント。

綺麗な箱の中に入っていたのはピアスだった。

私は春樹にメールした。

「春樹、誕生日プレゼントありがとう。このピアス着けたトコ1番最初に、春樹に見てもらうからね。」

そのピアスを見ていたら、嬉しくて、笑顔のままの私の目からは、幸せな涙が流れていた。

きっと今年の誕生日は、私の一生の中で1番幸せな誕生日だと、本当に心からそう思った。

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