今宵ノ月-24-

朝霧結愛  2009-12-23投稿
閲覧数[353] 良い投票[0] 悪い投票[0]

「200年前……?何があったんだ!?」

「なんだ、知らないのか?銀狐が封印された理由。」

「黙れェェェ!!」

こあさは男に飛びかかった。

「なんだ、もう終わりか?」

男の刀はこあさの首のすぐ横にあった。それをお構い無しに男の腹部を切り裂いた。

「ぐぁぁ!!」

男の血がこあさの顔や手に飛び散る。

「イヤァァァァ!!こあさ君!やめて!!」

杏奈は泣き叫んだ。結海は杏奈を抱き締めた。

こあさは刀についた血を舐め取った。そして刀を男の首に向けた。

「こあさ君!!」

杏奈が叫んだ。だが、こあさは聞く耳持たず、何かに取り憑かれたかのように刀を振り上げた。

「させるかよ!!」

蓮はこあさの前に飛び出した。刀が蓮の首ギリギリで止まった。

「俺は!!お前が500人殺してようが、何してようが知らないし興味もねぇ!!お前はお前だ…こあさ…」

蓮は恐る恐るこあさの頬を撫でた。

「竜…之介…様…」

そう言うと、こあさは力無く刀を落とした。

こあさの禍々しい赤色の目は綺麗な青色に戻り、その目から涙が零れた。

「こあさ……」

蓮はこあさをゆっくり抱き締めた。

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 朝霧結愛 」さんの小説

もっと見る

ファンタジーの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ