僕は医者の話を理解しようとしていた。
でも20歳で死ぬなんてまったく理解できない。
僕は間北(まきた)中学校に通う1年生の木公井 志則(きこうい しのり)。
障害者という荷物を持ちながら生きている。
僕は学校に全然行かなくなり、自分の部屋に閉じこもり、ただ死をおそれる毎日だった。
そんな感じが1年も続き、2年生になって間もない頃学校にまたちゃんと通うことを決意した。
低レベルの考えしかできないけど、自分なりに考えて行くようにした。
次の日の朝、僕は行く直前になって嫌になってきた。
ダラダラと朝ご飯を食べ、ゆっくりと制服に着替えて、苦しそうな顔を母にむけながら扉を開け、出て行った。
扉がいつもより重くかんじた。
僕には友達が全然いなかった。
だからもちろん中学校に行っても仲良く話す友達なんていない。
どういう顔をして教室に入っていけばいいのかわからなかったので登校中はそればかり考えていた。
僕の中学校は高い場所にあり、校門にたどり着くまでに400mぐらいの急な階段があり、今僕はそれを息を切らしながら1段1段のぼっている。
校門についた時、考えていたことの解決策を見つけたような気がした。
(続)