「フン…小賢しい…まぁいい。今宵は失礼するよ」
そう言うと、男は消えていった。消えたのと同時に空間が歪み、喫茶店に戻っていた。
「戻って来たのか…?」
結海は辺りを見渡す。
「そうみたいだね…杏奈…大丈夫?」
「…………」
杏奈はいまだに結海の腕の中にいた。
「こあさ…?」
こあさは気を失っていた。
「今日は店を閉めるよ。こんな状態じゃ仕事どころじゃないからね…」
聖は溜め息をついた。
「そうですね…あの俺…今日泊まってもいいですか?こあさが心配なんです。」
「いいよ。結海、蓮の親に連絡しといてくれるかな?」
「わかった!!任せとけ!!杏奈ちゃん…今日、俺送るよ」
「ありがと…」
結海と杏奈は店を出た。
店には聖とこあさと蓮の3人になった。
「いこうか…2階が俺の家なんだ」
聖は案内した。