今日も京都はごく普通に自転車で学校に通学してきた。教室に入ると………
「おっはよう。長良（ながら）」
京都は席に着くのと同時に後ろの席の奴に話しかけた。無駄に爽やかに
「おはよ、京都」
長良と、呼ばれた男子生徒は机に伏せていた顔を起こし、重そうな瞼（まぶた）を擦りながら返事を返した。こちらは無駄に暗い雰囲気に
「眠そうだな、長良」
京都は笑いながら続けて言うと長良は一気に暗い雰囲気を増した。どうやら勘に触ったみたいだった。長良は京都を睨むが京都はそんな事を気にする事はなかった
「眠たそうな理由は分かっているだろうが！！それにお前はだいたいいつ学校に来ている！もう一時間目が過ぎたぞ！ったくこの遅刻魔が！」
長良は苛立ちながら答えると
「アッハハハハ。すまんすまん。どうだ？国語の朝補習は効いたか？」
長良は朝早くから補習が終わり、さらに先ほどの一時間目は一番苦手な……いや一番嫌いな先生の授業を受けていたのだ。ストレスは溜まっているだろう。しかし、こんな風に会話をしているがこの二人は仲良しだったりする。昨日だって夜遅くまで遊んでいたのだ。まぁ、夜遅くまで遊んでいたから長良は眠いのだがね。ちなみに長良はあだ名だ。本名は長友 良助（ながとも りょうすけ）。長良は本名を短縮した呼び名だ。普通に良助と、呼べばいいのだが、高校入学したときから彼は長良と、呼ばれていたので京都も便乗したまでだ。彼は、頭は悪いのだが、基本的にいい奴。ルックスは少し不良がかっているが京都は余り怖がらない。クラスの連中も余り怖がられない。女子にだいぶ人気で毎年バレンタインでは、２０〜３０個は貰っている。京都はというと………毎年０を更新している。
[827] 
[0] 
[0]
